東京大学 大学院薬学系研究科 薬品作用学教室

Laboratory of Chemical Pharmacology,Graduate School of Pharmaceutical Sciences,The University of Tokyo

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2019年のニュース



高夢璇さんが第7回日中基礎臨床薬理学会で優秀ポスター発表賞を受賞(2019.8.4)

2019年8月4日に昆明で開催されたThe 7th China-Japan Joint Meeting of Basic and Clinical Pharmacologyにおいて、高夢璇さんがExcellent Poster Presentation Awardを受賞しました。発表演題は「Machine-learning based prediction of seizure-inducing adverse drug effects」でした。


大柿安里さんがYoung Glia Awardを受賞(2019.8.3)

2019年8月3日にケベックシティで開催されたYoung Glia Meetingにおいて、大柿安里さんがYoung Glia Awardを受賞しました。発表演題は「Microglial sexual dimorphism in the somatosensory cortex and hippocampus in a mouse model of epilepsy」でした。


平木俊光君が第42回日本神経科学大会で若手道場優秀発表賞を受賞(2019.7.27)

2019年7月25日に新潟で開催された第42回日本神経科学大会において、平木俊光君が若手道場優秀発表賞を受賞しました。発表演題は「マイクログリアのシナプス・ストリッピングによる聴覚情報の制御」でした。


大柿安里さんが日本薬理学会関東部会で優秀発表賞を受賞(2019.7.11)

2019年7月6日に星薬科大学で開催された第140回日本薬理学会関東部会において、大柿安里さんが学生優秀発表賞を受賞しました。発表演題は「脳内に侵入した微粒子に対するマイクログリアルネットワークの形成」でした。


中嶋藍助教と伊原尚樹君が神経回路形成の新たなルールを解明(2019.6.6)

神経細胞は、「神経活動」と呼ばれる電気信号を発します。この神経活動は、成熟した脳においては神経ネットワーク中にある神経細胞同士が互いに情報をやりとりする手段として使われていますが、発達期の脳においては正確なネットワークそのものを作るために使われていることが知られています。しかし、電気パルスのオン・オフで表される神経活動がどのようにして神経細胞の複雑かつ精緻なネットワークを構築しているのかについては、「神経活動の同期性にしたがって神経回路形成が行なわれる」というヘブ則が提唱されている以外には長い間謎のままでした。本研究グループは、嗅覚系をモデル系として嗅神経細胞(嗅細胞)の神経活動の観察を行い、接続先を同じくする嗅細胞の集団は同様の神経活動のパターンを示す一方で、接続先の異なる嗅細胞集団は異なる神経活動パターンを示すことを見出しました。さらに人為的に神経活動パターンを操作することで、神経活動パターンが回路構築に関わるタンパク分子(軸索選別分子)の特異的な発現を制御して嗅神経回路の形成を指令していることを発見しました。これらの結果から、嗅細胞の回路構築は、神経活動パターンという情報に基づいて行なわれることが明らかになりました。また、異なる神経活動パターンは、異なる軸索選別分子の発現を活性化したことから、多様な神経活動パターンによって個々の神経細胞の個性を反映した多様な「分子コード」を作り出すことで複雑かつ精緻な回路構築が可能にしていると考えられます。本研究成果は、2019年6月6日付けでScience誌(オンライン版)に掲載されました。



安藤めぐみさんと柴田和輝君が、自閉症モデルマウスを用いて、自閉症の治療における運動の有効性とマイクログリアの関与を発見(2019.6.5)

自閉症は、社会性障害やコミュニケーション障害を主な症状とする神経発達障害です。自閉症は患者やその家族の生活の質を損ねることが問題となっていました。しかしながら、その発症メカニズムは十分には解明されておらず、根本的な治療法も確立されておりません。本研究では、自発的な運動が自閉症モデルマウスにおける自閉症様行動と、脳内シナプス密度の増加を改善させることを発見しました。また、自閉症モデルマウスでは脳内免疫細胞であるマイクログリアによるシナプス貪食が不全となっており、運動がシナプス貪食を促進させ、シナプス密度を正常化することを明らかにしました。この成果が、自閉症の発症メカニズムのさらなる解明や、新規治療ターゲットの創出に繋がることが期待されます。 本研究成果は2019年6月5付でCell Reports誌(オンライン版)に掲載されました。NHKニュースなどのメディアでも紹介されました。



折田健君が人工知能を用いてヒトiPS由来細胞培養の品質を管理する方法を開発(2019.5.4)

人工知能を用いたヒトiPS由来細胞培養の品質管理に折田健君が成功しました。ディープラーニングを用いてヒトiPS由来心筋細胞の顕微鏡写真を学習させたところ、品質の善し悪しを約89%の精度で自動判別することができました。安価な市販ノートパソコンでも1秒あたり約2,000枚の判別が可能でした。本研究は、前臨床試験の効率化だけでなく、ヒトiPS細胞研究の一助となることが期待されます。本研究成果は2019年5月4日付でJournal of Pharmacological Sciences電子版に掲載されました。


小此木闘也君が日本薬学会年会で学生優秀発表賞を受賞(2019.4.22)

2019年3月20-23日に千葉で開催された日本薬学会第139年会において、岡本和樹君と小此木闘也君と香取和生君の3名が学生優秀発表賞を受賞しました。発表演題はそれぞれ「テルビウムドープガラスの蛍光を手がかりにした標的パッチクランプ法(口頭発表)」、「運動状態と末梢臓器の生理活動変化に関連した迷走神経の発火活動(ポスター発表)」、「梨状皮質における睡眠時鋭波中の規則的な神経活動(口頭発表)」でした。

佐々木拓哉助教が日本薬学会奨励賞を受賞(2019.3.23)

佐々木助教が平成31年度日本薬学会奨励賞を受賞しました。対象となった研究課題は「脳の情報処理と末梢機能制御メカニズムの解明」です。自由行動中の動物から多様な電気信号を記録する高度な実験技巧が高く評価されました。授賞式およ び受賞講演は、日本薬学会第139年会(幕張)において3月19日に行われました。



  

小島寛人君が日本薬理学会で年会優秀発表賞を受賞(2019.3.16)

2019年3月14-16日に大阪で開催された第92回日本薬理学会年会において、小島寛人君が年会優秀発表賞を受賞しました。発表演題は「The CaMKII-Tiam1 complex in memory storage process」でした。



忘れた記憶を回復させる薬を発見(2019.1.8)

北海道大学大学院薬学研究院の野村洋講師が当研究室の助教であった当時、京都大学大学院医学研究科の高橋英彦准教授との共同研究で、脳内のヒスタミン神経を活性化する薬が記憶に与える影響を調べました。その結果、記憶テスト前にヒスタミン神経を活性化すると、忘れてしまった記憶でも思い出せるようになることを見出しました。 マウスにおもちゃを見せて、おもちゃの形を学習させました。通常のマウスは1週間経過するとおもちゃを思い出せませんが、ヒスタミン神経系を賦活化する薬を与えると、おもちゃの記憶を思い出すことができました。この薬の働きには、嗅周皮質と呼ばれる脳領域の活動上昇が関わっていました。このデータをもとに、同種の薬物が、ヒトでも記憶成績を向上させる効果があるかを38名の参加者を対象として調べました。あらかじめ参加者にはたくさんの写真を見せ、記憶テストでは再びたくさんの写真を見せて、写真を覚えているか質問しました。その結果、同薬によって正解率が上昇しました。もともと記憶成績が悪い参加者ほど薬の効果が大きいことがわかりました。 本研究成果は、脳内ヒスタミンの働きやヒスタミン活性化薬の新しい作用だけでなく、柔軟に働く記憶のメカニズムの解明に貢献します。本研究成果は、2019年1月8日のBiological Psychiatry誌(オンライン版)に掲載され、テレビ朝日、フジテレビ、毎日新聞、日本経済新聞、産経新聞など多くのメディアで紹介されました。


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